オリジナル刺繍図案について
オリジナルの刺繍図案は作品づくりの中で生まれました。自分の好きな花や動物、ハワイアンモチーフから始まり、ドイツへ移り住んだことによりアルファベットのアレンジ、クリスマスのモチーフ、グリム童話やバイエルン地方の図案が生まれました。また海外に住むことによって改めて自分の中の日本というものも見つめなおすこともできて、日本のモチーフもデザインしています。
お教室やワークショップではこれらのオリジナル刺繍図案をキットにしてクロスステッチの美しさと楽しさをお届けしています。詳細はLessonをご覧ください。
デンマーククロスステッチについて
名前の通りデンマークの伝統的な手芸です。1928年にデンマーク手工芸ギルドが設立され伝統を守り芸術性を高める活動が始まりました。刺繍デザイナーの方々によって各地方の伝統を継承しつつデンマークらしい世界観が生みだされ今に伝えられています。1970年代に日本へ紹介されはじめました。
一般的に自然や生活の身近なモチーフを質の良いリネン100%の生地にマットな色調のデンマーク花糸を使ってクロスステッチで刺す作品が多いです。壁飾りとしての作品も多いのですが生活に使用するものに刺すことが多いことから表をきれいに仕上げることはもちろん、裏の始末にこだわりがあるのが特徴です。
花糸とリネンについて
花糸は光沢のないナチュラルな風合いの木綿の刺繍糸です。私は1997年に開催されたゲルダ・ベングッドソンさんの作品展『刺繍礼讃』で初めて出会い、図案が素敵なこともさることながら、花糸に一目ぼれしました。彼女が草花の図案を得意としていたことから名付けられたと言われています。一本どりで使えるので比較的スムーズに針が進み、刺繍がより楽しくなります。
リネンは平織りの麻を使用します。カウントリネンをはじめインテリアや服地用のベルギーリネン、ドイツのマングルリネンなどを作品や仕立てに合わせて使い分けています。そして経年変化で味わい深くなる風合いもまた気に入っています。